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…この話の中で一番多い単語はきっと「欲情」なんですが、それをタイトルにするのはさすがにためらいがあったので(苦笑)
そんな理由で、『選択』連載第17回です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

翌日、隊長に先日のバディ解消と別隊への配属希望を取り消すとして、二人頭を下げた。
隊長はにやりとしただけであっさり了承した。
「誰にも話しちゃいないしな。お前らの腹が決まったなら構わんさ」
「お騒がせして申し訳ありませんでした」
どうも自分たちの選択を見越されていた気がして、居心地悪く隊長の前から退出する。
「なんやお見通しって感じです」
「雨降って地固まるか」
「何を冷静にまとめとるんですか。コッ/キン/タイは得難い経験やったけど、休暇と合わせて訓練休んだ分をこれから取り返さなあかんのですよ」
ぴしりと言う嶋本を見下ろす。
大抵の者が怯む真田の眼差しに動じない童顔と、睨みあげる角度を支える首。隊服の下に隠れたその続きを知っている。脳裏をよぎった記憶はしかし、すぐに深淵に沈む。
やけつくような欲情に発展しないのは、一時的にせよ対象が与えられたからだ。
勤務が終わり、互いの時間さえ都合がつけば、合意の上で嶋本に触れられるという保証は、真田に驚くほど安定をもたらした。
加えてコッ/キン/タイでの経験は、嶋本のレスキューへの思いとスキルを加速度的に上昇させるはずだ。それは当然、嶋本をバディにしたレスキューのレベルアップに繋がる。
嶋本となら、現状では越えられない壁の向こうへ届くかもしれない―――そう考えるだけで、これから先がとても楽しみだった。

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続きは次回…
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『選択』連載第16回です。
あと4回くらいで、何とかキリがつきそうです…(苦笑)
 
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休暇最終日、久々に朝から窓を開けて、食卓で朝食をとった。
「はーー…久しぶりに人間に戻った気ぃしますわ」
起き出す前、一人ストレッチをしていた時は顔をしかめていた嶋本が笑う。
その健啖振りに一瞬見とれ、それから真田は気がかりを先に確認することにした。
「嶋本」
「…はい」
ちょうど飯を含んだところだった嶋本は、急いで口の中のものを飲み込むと、普段よりワンテンポ遅れて返事を返した。
「バディのことだが」
「食べ終えるまで待てんのですか」
「お前が寝ている間に隊長から電話があって、休み明けにもう一度確認すると言われた」
表情だけで続きを促される。
「前に話した時とは前提が変わった以上、結論も変えたい」
まっすぐに真田を見つめて、嶋本が言った。
「―――ルールを決めましょう」
真田は、箸を置いた嶋本の言葉を待った。
「公私の区別をつける。恋人やないんやから、互い以上に欲情する相手ができたら、速やかに申告し、ただの同僚に戻る。仕事上、著しい支障があれば再検討する。他に付け加えることはありますか?」
真田は今の3条件で、とりあえず必要な事項は十分網羅されていることを脳内で確認すると、頷いた。
「いや、それでいい」
「ではルールに則って、真田副隊長、次のドラフトまでバディとしてよろしくお願いします」
「オレの方こそよろしく頼む、嶋本隊員」
食卓をはさんで敬礼をしあい、続いて小さく吹き出した。
「ほな落ち着いて、飯を食わせてもらいます」
食事を再開した嶋本を眺めながら、真田は嶋本が食べ終えたら真田宅にずっと泊り込みだった彼の分も含めて、本格的に買い出しに行こうと考えた。

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続きは次回…
『選択』連載第15回です。
(仮)を取って、本タイトルに昇格…やっぱり(笑)
 
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結局、最終日を除いて休暇中のほとんどの時間を、二人してベッド上で過ごした。
嶋本の持ち込んだ大荷物は大半が食料だったが(後は着替えやローションの類だった)、夜も昼もなく狭い空間で普通以上に体力のある成人二人がひたすら運動に励んだ結果、予想以上に消費が早く、真田は途中で一度買い物に出かけざるを得なかった。
世間では平日の真昼で、一室に閉じこもりセックスを繰り返している自分達は退廃の極みかと自嘲したが。
部屋に戻り、失神するように眠りこんでいた嶋本の様子を見ようと顔を覗き込むと、真田の気配に彼は薄目を開けた。
「…後悔しとるん?」
「いや」
それはない。
半覚醒らしい嶋本に柔らかな声で問われ、真田は首を振った。
ただ己が嶋本の健やかさを歪めた罪悪感に胸を刺されただけで。
「オレは悔やんでません」
そうして嶋本はふわりと微笑んだ。
「これで真田さんのそばもバディも総取りや」
伸ばされた手が、真田の服を掴む。そうしてまた眠りに落ちた彼に目を見張った。
真田の罪悪感などものともしない、変わらない嶋本がそこにいた。
しばらくして今度はしっかり目覚めた嶋本は、かたわらに座りこんでいる真田を見上げ、それから真田の服を握りこんだ自分の手に気づき、頬を紅潮させた。
「…なんで服を着とるんですか」
「腹が空いたが、食料がなかったからだ」
嶋本は純粋に驚いたようだ。
「結構買い込んで来たんやけど」
「二人分だからな。それに、まだ休暇はある」
手早く空腹を満たすと、また二人してベッドに戻る。
悔やまない、そばにいたい、バディとしても…夢うつつに嶋本の言った言葉が、真田の心を解き放った。ただ目の前の身体に夢中になる。
互いに行為に慣れて来ると、貪るだけでなく、限界を競い、楽しむ余裕も出てくる。
―――まるで勝負だ。
嶋本のこめかみを伝う汗とも涙ともつかぬ雫を舐めとると、反撃のつもりか、肩口に歯を立てられた。
過去にこんなに密着して行った勝負はなく、勝敗自体あるかどうかも定かでないけれど。
最後に眠りに落ちる前は、互いに笑いあっていた気がする。
耽溺というには、遥かに健康的だと思った。
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
新ネタ連載第14回です。
いい加減、新ネタって呼称もキツイんですが(苦笑) 一応、10月3日あわせの月見ネタと、他もう一本、ネタが浮かんでるんで…
やっぱり、(仮)タイトルが本タイトルに移行する気配が濃厚です(笑)
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

次のビールには手を延ばせなかった。
空き缶を置くタイミングを見計らったように、嶋本と視線があう。
「真田さん、今でもオレに欲情しますか?」
「ああ」
嘘は言えない。嶋本はわずかに頷き、揺るがない眼差しのまま言った。
「オレは、オレに欲情する真田さんに欲情します」
呆然とした。
「…嶋本」
言われた言葉の意味が、すぐに理解できない。
嵐の海でも嶋本との意思疏通に失敗したことなどないのに。
嶋本は真剣な顔をしていた。斬り込むような―――かつて真田に勝負を挑み続けた時と同じ表情だ。
「コッ/キン/タイに行って、やっぱ人間いつ何があるかわからんと思いました。そん時にこんな未練は残したくない」
「…それは、お前が今、混乱しているからじゃないのか。たくさんの人間の死を見て」
「混乱はないけど、勢いはありますね。でも冷静でもありますよ…真田さんはオレを抱きたくて、オレには異存がない。合意のセックスを躊躇う理由はないでしょう。
今なら次の日の勤務を気にする必要もないし、試してみて、やっぱやめとくとなっても、頭を切り替えられる時間がある」
淡々と事実を列挙する嶋本が、言葉より緊張していることくらいわかる。そして真田も。
これをチャンスと呼んでいいのかどうか。だが逃せば、今度こそ次はない。
「…オレから『止める』と言うことはないぞ。嫌ならお前が決めろ」
「選択権はオレ任せですか。真田さんて、レスキュー以外じゃ案外受け身ですよね」
ま、今更ですが。
そう一人ごちるように言って。
立ち上がった嶋本が大股で真田との距離を縮め、かぶさるように身をかがめて来る。
互いの腕が相手の身体を捕まえ、人工/呼吸以外の目的で口を重ねた。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
シ/ル/バ/ー/ウ/ィ/ー/クって何ですか~? どこに売ってましたか、それ??
5月と同じことを言っててすみません…

新ネタ連載第13回です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

「疲れてはるのに無理言うてすみません」
「疲れているのはお前も同じだ」
お邪魔します、と断ってから部屋に上がった嶋本は、大荷物を持っていた。アルコール類とつまみが透けて見える買い物袋はともかく。もう一つ抱えた中身の見えない布製の大袋は何だ。嶋本の持ち方から見てさほど重量があるようには見えないが。
真田の顔に浮かんだ疑問を読みとった嶋本が、苦笑しながら問われる前に 答えた。
「衝動買いです。傷むもんはないんで、気にせんとって下さい」
「わかった」
リビングに腰を下ろした嶋本はまた、すみませんが、と言った。
「先に1本付きおうてもろてええですか」
「ああ」
差し向かいに座った真田の前に缶が置かれる。つい他人と飲む時の習慣のまま、手にした缶を嶋本と合わせかけて、手を止めた。
「…何に乾杯するんだ?」
「コッ/キン/タイの誰も、大きな怪我をせんと生きて帰れたことに。今回は一人の生存者も救えんかったけど、このままじゃ済まさへんことに」
嶋本の目は砂混じりの風の中で見た強靭さを宿したままだ。
「…真田さんが無事に帰って来てくれたことに」
にもかかわらず、ふと柔らかみを帯びた声に真田はハッとする。
「―――嶋本と酒を飲めることに」
真田の挟んだ言葉に、嶋本の頬がわずかに紅潮する。
「…ありがとうございます」
目があって同時に告げた。
「―――乾杯」
一息に飲んだビールは、喉にしみいるようにうまかった。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
メルフォお返事です。
一手間おかけしてすみませんが、下のリンクからお願いします。
新ネタ連載第12回です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

「ま、バディっつっても、他人だからな。お互い知らないことがあって当たり前だ」
当たり前のことを言われるほどに。
「…オレは不満そうに見えましたか」
「おう、見えたな。奴が5管にいた時期を考えれば、普通気付くだろ。そういうところが人に関心薄いってんだ。いつまでも後輩にフォローさせるなよ」
「…そうですね」
本当に、その通りだ。
如何に己が嶋本に対し興味がなかったかを思い知る。
『嶋本は阪/神/淡/路を知ってるからな』
それはトッキュー1年目の嶋本が、今回コッ/キン/タイに選抜された理由の一つだろう。
嶋本を好きな訳でもなく、
嶋本に重大な影響を及ぼした体験にも思い至らず、ただ欲情するだけの自分は、嶋本から離れるのが正解なのだ…やはり。

砂煙の中でそう考えたからこそ、真田は帰国後に休暇を与えられた時、嶋本から後で家を訪ねていいかと聞かれて、正直驚いた。
荷物を整理し、洗濯機を回しながら、シャワーを済ます。食欲はあまり感じなかったが、栄養補給と割りきり、食物を胃に収めた。
…嶋本は何故、真田に会いに来るのだろう。
コッ/キン/タイでの体験について何か話したいのか。
それとも。
バディ解消の話は途中で呼び出しが入り、そのまま二人ともコッ/キン/タイに派遣された為、微妙なところで中断している。
(休暇の間に、確実に結論を出しておこうというのだろうか)
気持ちを切り替える猶予も含めて。
落ち着かず、掃除を済ませ、洗濯物を干し終えた頃。
来訪者を知らせるベルが鳴り響いた。

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コッ/キン/タイと阪/神/淡/路/大/震/災。
軽々しく使えない話で、違うエピソードに差し替えられないか、と脳内で随分ぐるぐるしてたんですが…こんな形になりました…
あと、時間軸は深く考えないで下さい…(そんなんばっかり)
新ネタ連載第11回です。
ここから、いつにもまして妄想・捏造大爆発です(冷や汗) 詳しい言い訳は連載後に。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

真田の告白劇から36時間。真田と嶋本は異国の瓦礫の中にいる。
海外で起こった災害の救援に、国/際/緊/急/援/助/隊が組織された。
トッキューから派遣されたのは黒岩1隊に加えて真田と嶋本。
「行けるな?」
故障者のいた黒岩隊を補い共に派遣される二人に、彼らの直前の事情を知る3隊隊長が問う。
真田も嶋本もそろって即答した。
「はい」
「もちろんです」
プライベートを仕事に影響させる気はない。その可能性を排除する為にバディの解消を決めたのだから。
もっとも、コッ/キン/タイは消/防や警/察などそれぞれ所属の違う隊員を集めた混成部隊だ。
海/保から同時に派遣されても、海難でバディを組む時ほど一緒に行動する訳ではない。特に今回が初の派遣となる嶋本は、初日は機材管理に当たっていた。
(隊長は見極めさせるつもりなのか)
別隊を希望する二人の決意の程を。
交替で取る食事休憩、真田の隣に腰を下ろしたのは黒岩だった。
「チビッコはどうした?」
「先に行きました」
ここに座る前にすれ違った。
消防から派遣されている檜垣と歩きながら話していた嶋本が、真田に気付き、頭を下げる。
「お疲れさまです。お先でした」
「ああ…気をつけて」
「真田さんも」
それだけの会話だが、嶋本の目は雄弁だった。
まだ一人の生存者も発見出来ない状況で、決して諦めないという強靭な意思が見えた。

…一瞬の回想に気を取られた真田は、黒岩の声を聞き逃しかけた。
真田の表情に、黒岩が苦笑する。
「何だ、知らなかったのか?」
「…ええ」

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そんな隊編成はないだろう、とか…見逃してください(泣)
続きは次回…
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