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 かろうじて、今日中に…!
2009年のお月見話の3回目です。
今更ですが、これまでのどの話とも関係ありません。
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

真田の言に従うと、人でない真田は不死身なわけだから、イン/ドネ/シアに行こうがどこに行こうが心配はいらない訳だが、嶋本はそんなふうには割りきれない。
だから真田を心配するのも無事を願うのも、嶋本の勝手だ。
バディとして、上司部下として、そばにいる期間が長かったせいで、嶋本が関心を向けた分、真田からも同量のレスポンスがあるといつの間にか思いこんでいたらしい。
(勘違いつうか思い上がりっつうか…恥ずかしいわ)
究極、真田の興味があるのは伊藤で、気にかけるのは五十嵐で、必要なのは共にレスキューをする仲間だ。
その中の一人で十分だと思っていたのに。
「嶋本が好きだと思う」
「思う、てなんやねん…」
「お互い女性ではないから、日本の法律で結婚は出来ないが」
「……結婚て」
「オレが言っているのはそういう種類の好きだ」
イン/ドネ/シアから戻り、6隊の隊長になってからも破天荒な行動で話題には事欠かない真田が、嶋本の部屋を訪ねて来て、何を言い出すかと思えば。
「…イン/ドネ/シアで、何か妙なモンでも食ってきたんですか」
「特に覚えはないが。サラックなら今度南部さんに送ってもらうから、シマも食べてみるといい」
「それは一向に構いませんけど…」
「なら何が構うんだ」
ぬけぬけと言ってのける元上司を嶋本は見上げた。
「真田隊長が、結婚したいほどにオレを好きと言い出す理由がわかりません」
「正確には結婚対象としても好き、だな」
「真田隊長が同僚を、経験の多寡に関わらず信頼されていることはよう知ってます」
「その通りだが、同僚としての信頼と恋愛感情の別はついているぞ。シマ以外には欲求を覚えないからな」
「…欲求て」
「見たいとか触りたいとか脱がせたいとか―――」
「うわわわ、もう結構です!」
まだ続きそうなセリフを慌てて遮ると、真田が残念そうな顔をした。
「―――影が出来たんだ」
間をおいて、ぽつりと落とされた言葉に嶋本は目をまばたかせた。
「…何や、人を驚かせて。今日はエイ/プリ/ルフ/ールやありませんよ」
持ち上げられたり落とされたりと忙しいが、気分の乱高下を表に出さないよう努力する。そんな苦労も久しぶりだ。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
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…一過。
救/助/チ/ー/ムも帰国。本当にお疲れ様でした…
まあ、何事も台風情報の影に隠れてしまったのですが。

小話更新は、今夜あたりに。止まっててすみません!
さすがにこの天気では、何をするにも気がそぞろ。
でも更新はする…というか、できる時にしておこう。。。

では2009年のお月見話の2回目です。
今更ですが、これまでのどの話とも関係ありません。
冒頭よりしばらく暗い雰囲気が続きますが、所詮私の書く話なので(苦笑)最後はハッピーエンド予定です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

嶋本は激怒していた。
今聞いた言葉が、信じられない。
「…今、なんて」
波打ち際で足を濡らしながら歩く真田は、嶋本を振り返った。
「真田の家では、影のない男は人でないから死なないというんだ」
ほら、と浜辺を示される方を見なくても、さっき見たから知っている。
「結婚すれば影が出来て人になるらしいが、オレにその気はない。だからオレは死なないよ」

―――だから西/海/橋での選択を、嶋本が気に病む必要はない。

「アホか!」
ばしゃり、と水音を立てて、真田が沈んだ。
学生時代から拳を交えた勝負も幾度かしたが、こんなに見事に決まったことはない。
真田はわざと殴られたのだ。今なら、もう数発殴っても抵抗しないだろう。それがわかっていて、もう一発殴りたい衝動を嶋本は懸命にこらえた。
「ほんまに死なへんかなんて、そん時にならんとわからんやん…それに」
嶋本は拳を握りしめた。
「―――死なないと怪我をしないは別でしょう。隊長は、息さえしてればええんですか」

学生時代、来あわせた嶋本に影がない所を見せたのは、どうでもいい相手だったからだ、と言われた1年前。
「今はお前でよかったと思う」
月を見上げて、そう呟いた真田の横顔をはっきり覚えている。

経験を重ねて、真田は次第に部下の隊員達へ信頼を預けるようになった。
…何かと極端な真田のこと、時には信頼という名の元の丸投げに見えることもあるが、そんなところを調整するのが、副隊長の嶋本の役目だと思っていた。要救助者と自分自身と隊員達と、真田の命を守る為に。
そんな嶋本の努力を、真田は無用と言うのだ。
目の眩むような感情の嵐を嶋本は必死に抑えこむ。
嶋本の怒りも無力感も、真田には届かない。そう思うことが悲しく寂しかった。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
少し遅れてしまいましたが、今回より2009年のお月見話『影のない男』の連載を開始します。
冒頭よりしばらく暗い雰囲気が続きますが、所詮私の書く話なので(苦笑)最後はハッピーエンド予定です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

「…何してるんスか」
波打ち際に寝転んで、波に身体を洗われている真田を嶋本は見下ろした。
「―――確認」
「…何の」
真田がすいと片手をのばして見せる。月光を遮るその腕の下には、影がなかった。

***                     ***                     ***

学生時代の、そんな非現実的な光景を思い出してしまったのは、今また嶋本の目の前で、浜辺に足を投げ出して座り、波に半ば身を浸している真田のせいだ。
「…何をしとるんですか、隊長」
学生時代は成績優秀な模範生で、今は神兵だ。
そんな男が、こんな風に投げやりですべてを放擲するような姿を見せるなど。
「―――確認だ」
波間に真田の影を探してしまいそうで、嶋本は目を逸らした。
出動、救助の後、天候の急変でヘリが飛ばず、現地に足止めとなった。
夜半に目が冴えて見に来たまだ波の荒い海で、真田を見つけるなんて思ってもいなかった。
「…帰って休みます」
振り切るように背を向けて、宿舎に戻る。
学生時代の真田は、抜きん出た能力で当時から異能ではあったが、異質ではなかった。
だが今は。
自分を許さない男は、限りなく孤独だ。さしのべられる手があることすら、気付いていないだろう。
そんな真田も、それをただ見ている己も―――淋しいと嶋本は思った。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
『選択』連載第20回です。
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

きっと時間をかければ、真田との間に友人として仲間として、ゆっくりと何らかの絆を育めただろう。だが、そんな余裕は互いになかった。
抱き合うか、離れるか。
選択肢は二つだけで、そして嶋本は一旦後者を選んだ。真田と離れる寂寥は一人胸の奥底に沈めて、それですべて終わらせたつもりだった。

その選択を変えようと決めたのは、異国の地でたくさんの人の生死を間近に見たからだ。
当たり前に続くと信じていた人々の日常を打ち砕いた自然の猛威。5/管時代の体験を忘れていたわけではないけれど。
嶋本も、そして真田も、明日が間違いなくあるなんてわからない―――伊藤のように。このまま真田と離れて、後悔は残らないのか。
真田は嶋本を抱く夢をみると言った。
嶋本は、真田に抱かれることは可能か自問した。
…不可能ではないと思った。男同士だ、結婚も妊娠もない。傷ついたりもしない。それで互いが安定するなら試す価値はある。
そうして真田の部屋に押し掛けた嶋本は、休暇のほとんどを真田のベッドで過ごした。思った以上に自堕落な時間を過ごすことになったが、悔いはない。
新たに始まった真田との関係は、今のところうまくいっている。
あの後も、既に片手の指では足りない回数、真田とセックスをしているが、ルールは遵守されている。
以前のような真田の動揺もない―――いいことずくめだ。
「嶋本」
「はい」
「この後、予定はあるか?」
「いいえ」
見上げた真田の目の中に、ちらりと欲情の炎が見えた。
「一緒に帰ろう」
「はい」
バディで同僚で先輩後輩というのに加えて、名前のつかない関係が一つ増えた。
以前、嶋本自身が言った、トッキューにいる間の思い出作りを実践している訳だが、一旦流れに身を投じた以上、行き着く所まで行くと腹をくくっている。
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

この二人については、ここで終了です。この先、お互い好きとか嫌いとか言わないまま、ずっと続いていくような気がします。バディ解消時と嶋本の関/空転属時には、少しは話し合いそうですが。
ここまでのお付き合い、ありがとうございました(礼)

次回から、遅ればせのお月見話を連載予定です。
『選択』連載第19回です。
 
>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

真田が人生をレスキューにかけることに、嶋本はとやかく言う気はない。ただしレスキューは、一人で完結されては困るのだ。
なまじ、真田が優秀だからこそ通用してしまうそれを、嶋本は見過ごせなかった。独りよがりのバディに命は預けられない。その遠因が伊藤にあると知るからこそ、嶋本は容赦せず真田の傷に手を突っ込んだ。
嶋本は死にたくないし、バディを死なせたくもない。それが単に『バディを』ではなく、『真田を』だと気付いてしばらくして。
真田から告白を受けた。
「お前に欲情する」
真田の予測不能な挙動には慣れつつあったが、これはとびきりだった。
最初に覚えたのは危機感。次いで寂寥感。
真田は大抵のことはこなすが、興味を示す対象はごく少ない。海とレスキューと伊藤と。そこに自分が紛れ込むなど、予想だにしていなかった。
伊藤と自分が似ているはずがない。真田の中で両者が重複するなら、それは真田が伊藤の残像を嶋本に見出すからだ。
婚約者を残していった親友への償いとして、真田は特別な誰かを作らない。
そんな真田にとって、嶋本への執着は矛盾だ。だが嶋本は真田の何より優先するレスキューにおいて、得難いバディでもある。
結果、真田の感情は屈折せざるを得ず、友情や愛情ではなく欲情という形でしか表出できなかった。
あの真田が、伊藤と間違えるほど嶋本を信用している。あの真田が、嶋本に欲情する。
それはどんな形にせよ、己の存在を真田に認めさせたという点において、つかの間、嶋本に昏い喜びを呼び起こした。
正直、嶋本が問題視したのは、真田の欲情よりも彼の動揺だった。嶋本と伊藤を呼び間違えた後、神兵とまであだ名される真田のレスキューに乱れが生じたのは、嶋本や隊長の目には明らかだった。過酷なトッキューの現場においては、たとえ一瞬の隙でも命取りになりかねない。
嶋本とのバディが真田を危険にさらすなら、離れるべきだ。真田に嶋本の命まで背負わせるわけにはいかない―――絶対に。たとえ真田と二度とバディを組めなくても。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
お月見ネタは今の連載が終わってから…ということで。。。
お待ちいただいてる方がもしかしていらっしゃったら、申し訳ありません(平伏)
『選択』連載第18回、今回から嶋本視点です。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

嶋本には真田がわからない。
真面目な優等生で、人の意見も――理解できるかどうかはともかく――聞くし、決して嘘を言わない。絵に描いたように誠実な男だ。
親密に付き合えば自分のいい加減さを突きつけられる気がして、必要がなければ近づきたくない人種だが。
学生時代、真田にとって嶋本は数多いる挑戦者の一人に過ぎないし、嶋本も真田の人間性に深い興味があった訳ではない。
律義に勝負に応じる様は、さんざん自分から絡んでおいて言うのも何だが、変人だと思っていた。
その変人が、自分の中に結構な比重を占めていたらしいと気付いたのは、真田の卒業後だ。真田がいなくなって勝負をしなくなると、浮いた時間をもてあましてしょうがなかった。
単に真田との勝負を続けたければ、潜/水/士になればいい。いずれ真田は伊藤とトッキューに行くだろう。たとえ配属の管区が違っても、嶋本がトッキューに行けば、必ず会える。
…潜/水/士が厳しい仕事だと承知しているから、もちろんそれだけの理由で決めたわけではない。客観的に自身の能力や適性、性向などを考えて、回避するべき要素がなかった。
目指す先にわかりやすい目標があるのもいい。嶋本は真田のようになりたいのではなく、真田を越えたいのだから。
高校時代に起こした事件の後、保/大に入ったのは成り行きだが、潜/水/士になったのは明確な嶋本の意思だ。
そうしてたどり着いたトッキューで、一年目から真田とバディを組んだ。
真田と長期間一緒に何かをするのは初めてで、一応数年来の知人ではあったがその実、知らないことが多かった。真田にとっても似たようなものだったらしく、当初はかなり未知の存在のような目で見られた。
真田の日常はレスキュー一筋に貫かれ完結しており、そうとわかっていれば、案外付き合いやすい男だった。
真田に挑み続けても、真田個人に深い興味を向けたことはなかった過去を、少しもったいなかったかもとさえちらりと考えた。

>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡>゜)))彡

続きは次回…
普段は、リアルな話題については触れないのですが、今回は。
報道される状況に圧倒されつつ、それでも人は人を助けられると思うので。
救われる命がひとつでも多くあるように。
そして、危険を承知で救援に携わる方々の無事を祈ります。
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